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人材開発支援助成金(人への投資促進コース)

 従業員の教育訓練を実施した事業主を支援する厚生労働省の人材開発助成金に、この4月から新コース「人への投資促進コース」が加わりました。

 このコースは、昨年12月から今年1月にかけて「人への投資」に関するアイデアを募集した結果を踏まえて制度設計されたもので、
 〇 定額制訓練
 〇 自発的職業能力開発訓練
 〇 高度デジタル人材等訓練(高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練)
 〇 情報技術分野認定実習併用職業訓練
の4つの教育訓練と「長期教育訓練休暇等制度」の導入・実施に対する助成がその内容です。

 このうち「定額制訓練」は、近年多くみられるようになった定額制の研修サービスを利用した訓練で、このコースで初めて助成対象となったものです。

 「自発的職業能力開発訓練」は、従業員が労働時間外に自発的に行う訓練であり、その経費の全額もしくは一部を事業主が負担した場合に助成の対象となります。

 これら2つの訓練について、職務に直接関連しないもの、マナー講習のように社会人としての基礎的スキルの習得を目的とするものや、法令等において講習等の実施が義務付けられているもの(資格取得に必要なものは除く)などは助成の対象外です。
 また、QCサークル活動も、通常の事業活動として遂行されるものを目的とするものという位置づけとなり、対象外です。

 「高度デジタル人材等訓練」のうち「高度デジタル人材訓練」では、ITSS(ITスキル標準)レベル4または3相当の訓練などを対象に、中小企業では、対象経費の75%、訓練期間中の賃金助成が1時間あたり960円という高率・高額の助成が行われます。対象となる事業主としては、まず「情報通信業」があり、情報通信業以外については、産業競争力競争法に基づく事業適応計画の認定、DX認定(IPA)などのうち1つ以上を受けていることが必要です。

 「成長分野等人材訓練」は、国内の大学院での正規課程、科目等履修制度などによるもの、海外の大学院でのものを対象としていますので、活用されるケースは自ずから限られてくると考えられます。

 「情報技術分野認定実習併用職業訓練」は、情報処理・通信技術者の職種に関連した業務経験がない従業員などを対象に行うOFF-JTとOJTを組み合わせた訓練で、その訓練計画に公的な認定(厚生労働大臣認定)を受けたものです。
 対象となる事業主は、情報通信業、それ以外ではIT関連業務を主に担う組織などを持つものに限られますが、既存の特定訓練コースより高率の経費助成を受けることができます。
 なお、この訓練のみ正規雇用の従業員限定となっています。(他のコースは有期雇用など非正規の利用可)

 このコースの訓練修了後に非正規雇用(有期・無期)から正社員化した場合には、キャリアアップ助成金(正社員コース)での加算対象(1人当たり95,000円で加算後665,000円)となります。

 「長期教育訓練休暇等制度」では、前記の自発的職業能力開発訓練を行う者を対象に、連続30日以上の連続休暇を含む「長期訓練休暇制度」もしくは「教育訓練短時間勤務等制度」(所定労働時間の短縮及び所定外労働免除制度)を導入して実際に適用した事業主に、制度導入経費(20万円)を支給します。また、有給の長期訓練休暇取得に対しては、1日あたり6,000円の賃金助成も行われます。

 これまで、人材開発支援助成金の対象となる訓練は「対面」が原則でしたが、4月から、人への投資促進コースも含めて「eラーニング」「通信制」での訓練が対象に加わえられたことで、受講についての時間的な制約が少なくなり取り組みやすくなっています。