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4月からの人材開発支援助成金

 新年度4月からの人材開発支援助金について、厚生労働本省サイトでリーフレットが公開され、雇用保険法施行規則などの一部改正案への意見公募も行われています。
(以下の内容は、3/18時点での公表資料によるもので、今後変更の可能性があります。)

 4月以降継続されるコースのうち、
「特定訓練」(正社員に訓練効果の高いものを10時間以上実施)
「一般訓練」(正社員に職務関連の訓練を20時間以上実施)
「特別育成訓練」(有期契約労働者など(非正規)の訓練)
の3コースで共通の見直しが行われます。

 具体的には、次の2つです。
①「訓練施設の要件の変更」として、事業主・事業主団体の設置施設のうち次の4つの施設を対象から除外
 ・申請事業主(取締役を含む)の3親等以内の親族が設置する施設
 ・申請事業主の取締役・雇用する労働者が設置する施設
 ・グループ事業主が設置する施設で、不特定の者を対象とせずに訓練を実施する施設
 ・申請事業主が設置する別法人の施設

②「訓練講師の要件の変更」として、外部講師の要件を次のとおり変更
 ・公共職業能力開発施設などに所属する指導員を追加
 ・指導員免許保有者や1級技能検定合格者以外の者について、「訓練分野の指導員・講師経験3年以上

  もしくは実務経験10年以上」を新たに求める

 現行は、その教育訓練の科目、職種等の内容について専門的な知識・技能を有する者でも可ですから、訓練の質の確保などのための要件厳格化の方向に進んでいます。

 3コース共通の見直し以外のものを見ていくと、

 特定訓練、特別育成訓練両コースでのOJT関連で、助成額の算出方法が、現行のOJT1時間当たり単価による方法から、1訓練当たりの定額制による方法に変更されます。
 なお、支給対象となる訓練の時間数の下限や、1労働者が1年間に受講できる訓練数の変更があるかどうかは、新年度のパンフレット、支給要領での確認待ちの状態です。
 加えて、OJTの訓練指導者1人1日あたりの受講者数が3名までとされますが、これは、前記の外部講師の要件と同じく、訓練の質を確保するためのものと考えられます。

 この他、特定訓練コースでの見直しとしては、
① グローバル人材育成訓練(海外関連業務に従事する従業員に対する訓練)の廃止
② 特定分野認定実習併用訓練(建設、製造及び情報通信業での認定実習併用職業訓練)に対する経費助成率

  15%の上乗せ措置を廃止して、認定実習併用訓練に統合
③ セルフ・キャリアドック制度(雇用者全員へのキャリアの節目ごとの定期的なキャリアコンサルティング

  実施)導入での経費助成率15%上乗せ措置を廃止して、同制度導入を支給要件化
などが行われます。

 ②、③により経費助成率の上乗せ措置はなくなり、特定訓練コースでは、中小企業45%、大企業30%に一本化されます。

 特別育成訓練コースでは、接遇・マナー訓練といった職業人として共通して必要となる訓練が、訓練時間数の50%未満に制限されます。(現行は職務関連の内容であれば制限なし)

 また、中小企業等担い手育成訓練(建設業や製造業などでの業界団体を活用した、Off-JTとOJTを組み合わせた最大3年の職業訓練)が廃止されます。
 該当する訓練について、4月以降は、有期実習型訓練(Off-JTとOJTを組み合わせた2~6か月の職業訓練)の枠組での実施を考えていくこととなります。

 これまで触れた3コース以外では、「教育訓練休暇附与コース」(有給教育訓練休暇、30日以上の長期教育訓練休暇制度の導入・利用への助成)において、
① 教育訓練短時間勤務制度の新設
② 対象に有期契約労働者や短時間労働者、派遣労働者を追加
の見直しが行われます。

 今回の見直しには、パート・有期雇用労働者法での教育訓練に関する定めや、同一労働同一賃金ガイドラインでの考え方も関係しているものと考えられます。

 次回の制度変更については、昨年12月から今年1月にかけて内閣官房HPで行われた施策アイデア募集での提案を踏まえた高率助成の新訓練メニューの追加などが検討される予定です。