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キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)

 有期雇用労働者である障害者の正規・無期転換については、昨年度までは障害者雇用安定助成金で支援していましたが、昨年3月末にその助成金の整理・統廃合が行われて正規・無期転換の項目は、昨年4月からキャリアアップ助成金に移行して新たに「障害者正社員化コース」が設けられました。

 このコースでは、身体障害者、知的障害者、精神障害者、発達障害者、難病患者または高次脳機能障害者である方が、次の①~③のいずれかの転換を行い、転換後の賃金の支払いで要件を満たした場合に助成対象となります。
 有期雇用、無期雇用のいずれも転換日までの継続雇用期間は6カ月以上です。
 つまり、無期雇用からの転換については、正社員化コースでの継続雇用期間3年以下の要件がないため、通算契約期間が5年を超える者(労働契約法のいわゆる「無期転換ルール」の対象者)でなければこのコースの対象となる転換が可能となります。

 ① 有期雇用から正規雇用(正社員)への転換
 ② 有期雇用から無期雇用への転換
 ③ 無期雇用から正規雇用(正社員)への転換

 なお、就労継続支援A型事業の利用者はこの助成金の支給対象外になります。

 転換後の賃金支払に関する要件は,正社員化コースと大きく異なっています。
 具体的には、転換後最初の6か月(第1期支給対象期間)、次の6か月(第2期支給対象期間)の賃金がいずれも転換前6か月の賃金額と同額かそれ以上であることが要件となります。(賃金アップは求められていない)

 このコースでは、正社員化と同じく、勤務地限定正社員、職務限定正社員および短時間正社員への転換を、正規雇用労働者への転換とみなして助成対象としています。

 中小企業の場合の助成金支給額は、次のとおりでいずれも第1期、第2期それぞれの支給額の合計となります。
(各期ごとに支給申請を行います。)

 a) 重度身体障害者、重度知的障害者および精神障害者
  ① 有期→正規 1人あたり120万円(各期 60万円×2期)
  ② 有期→無期 1人あたり 60万円(各期 30万円×2期)
  ③ 無期→正規 1人あたり 60万円(各期 30万円×2期)

 b) 重度以外の身体障害者及び知的障害者、発達障害者、難病患者、高次脳機能障害者
  ① 有期→正規 1人あたり 90万円(各期 45万円×2期)
  ② 有期→無期 1人あたり 45万円(各期 22.5万円×2期)
  ③ 無期→正規 1人あたり 45万円(各期 22.5万円×2期)

 上記の支給額が対象労働者に対する賃金の額を超える場合には、その賃金の総額を上限額として支給します。
 なお、このコースでは、加算措置の設定、生産性要件での加算はありません。

 助成対象となる取り組みを行うにあたっては、事前に管轄の労働局に「キャリアアップ計画書」を提出して認定を受ける必要があります。
 この計画書には、計画期間内(3年以上5年以内で事業主が定める)に実施する取り組みを次の7つのコースから1つ以上選択し、対象者の範囲や措置内容などを記載します。
 ・正社員化コース
 ・障害者正社員化コース
 ・賃金規定等改定コース
 ・賃金規定等共通化コース
 ・諸手当制度等共通化コース
 ・選択的適用拡大導入時処遇改善コース
 ・短時間労働者労働時間延長コース

 この助成金コースでは、有期雇用から無期雇用、無期雇用から正規雇用と2回に分けて転換できますので、例えば、まず、有期雇用から週所定20時間台の無期雇用に転換してから、仕事の習熟の度合いや、継続できるかどうかという視点で1日の所定労働時間と週の勤務日を見極めて、可能であれば限定正社員も含めた正社員化という方法を取ることもできます。