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「雇用保険法等の一部を改正する法律案要綱」について

 令和4年通常国会に提出予定である標題の法案案要綱の諮問について、労働政策審議会長から厚生労働大臣に答申がありました。
(雇用保険財政の在り方に関する今後の検討に際しての意見を付したうえで、おおむね妥当と認めるという内容)

 法律ごとの改正案要綱の内容は以下のとおりです。
 なお、ここでは、国庫負担に関する事項等には触れません
 本文中各項目の(  )書きは、施行期日です。
  

【雇用保険法】(令和4年4月1日(別途記載の項目を除く))

〇 受講指示の対象となる職業訓練の追加(令和4年7月1日)
 雇用保険受給者にとってこれまで受講指示の対象外であった求職者支援訓練(主に雇用保険を受給できない求職者が対象)を受講指示の対象に加える。

〇 事業を開始した受給資格者等に係る受給期間の特例(令和4年7月1日)
 基本手当の受給資格取得後に起業した者等が、その事業で自立できなくなり、改めて求職活動に入る場合に、先の受給資格での受給期間(基本1年)を延長する。
(当該事業により自立することができないと公共職業安定所長が認めるものとする予定)

〇 能力開発事業の改正
 キャリアコンサルティングの機会を確保する事業主に対して必要な援助を行う。

〇 基本手当の支給に関する暫定措置の改正
 特定理由離職者のうち雇止めによる離職者について、所定給付日数を特定受給資格者並みの水準とするとともに、就業促進手当の支給を受けた場合の受給期間延長の対象とする暫定措置を令和7年3月末まで延長する。

〇 地域延長給付の改正
〇 教育訓練支援給付金の改正
 上記の2項目について、令和7年3月末まで延長する。

〇 返還命令等の対象の追加(令和4年10月1日)
 募集情報等提供事業を行う者が偽りの届出等をしたため失業等給付が支給されたときは、その失業等給付の支給を受けた者と連帯して、失業等給付の返還又は納付額の納付を命ずることができる。

   

【職業安定法】 (令和4年10月1日(別途記載の項目を除く))

〇 募集情報等提供の定義の拡大
〇 官民の相互協力(令和4年4月1日)

〇 募集情報等の的確な表示
 刊行物に掲載する広告、文書の掲出又は頒布などにより、求人、労働者の募集又は求職者等に関する情報を提供するときは、虚偽又は誤解を生じさせる表示をしてはならない等。

〇 個人情報の取扱い
 業務目的の達成に必要な範囲内で、その目的を明らかにして求職者等の個人情報を収集し、収集の目的の範囲内でこれを保管し使用しなければならない。

〇 特定募集情報等提供事業の届出等

〇 特定募集情報等提供事業者の報酬受領の禁止
 特定募集情報等提供事業者(労働者になろうとする者に関する情報を収集して行う募集情報等提供の事業を、厚生労働大臣に届出て行う者)は、その行った募集情報等提供に係る労働者の募集に応じた労働者から、その募集情報等提供に関し、いかなる名義でも、報酬を受けてはならない。

〇 募集情報等提供事業を行う者の事業情報の公開
〇 募集情報等提供事業を行う者による苦情の処理
〇 特定募集情報等提供事業者の秘密を守る義務等

〇 指針
 厚生労働大臣は、募集情報等の的確な表示に関する事項について、職業紹介事業者、募集情報等提供事業を行う者等が適切に対処するために必要な指針を公表する。

〇 事業者団体等の責務 (令和4年4月1日)
〇 指導監督

〇 その他
 ・報酬受領の禁止に違反した者や、特定募集情報等提供事業者の届出に関して虚偽の届出をした者などへの
  罰則(懲役、罰金)を定める。
 ・職業紹介事業の許可の欠格事由について所要の改正を行う。(公布日)
  

【職業能力開発促進法】 (令和4年10月1日(別途記載の項目を除く))

〇 キャリアコンサルティングの機会の確保(令和4年4月1日)
〇 協議会に関する規定の新設
〇 国、都道府県及び市町村による配慮規定の追加 (令和4年4月1日)
 協議会の事務に従事する者又は従事していた者が守秘義務に違反した場合の罰則(懲役、罰金)を定める。
  

【労働保険徴収法】(令和4年4月1日)

〇 雇用保険率の改正
 令和4年4月から同年9月までの期間
  ・一般の事業 9.5/1,000
  ・農林水産業及び清酒製造業 11.5/1,000

  ・建設業 12.5/1,000

 令和4年10月から令和5年3月までの期間
  ・一般の事業 13.5/1,000
  ・農林水産業及び清酒製造業 15.5/1,000
  ・建設業 16.5/1,000
   

【新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律】(令和4年4月1日)

〇 給付日数の延長に関する特例の改正
 ・緊急事態措置の発令地域において基本手当給付日数を延長する特例措置について、その緊急事態措置の
  終了から1年経過日後は、行わないものとする。
 ・新型コロナウイルス感染症対応休業支援金を支給する事業等について、令和5年3月末までの休業期間に
  おいて、支給の対象とする。