サムライブログSAMURAI BLOG

補正予算でのキャリアアップ助成金、人材開発支援助成金の制度変更

 今回の補正予算で、雇用調整助成金以外の厚生労働省助成金では、非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善で「キャリアップ助成金」に251億円、デジタル人材の育成などで「人材開発支援助成金」に216億円の計上が目立ちます。

 厚生労働省の補正予算事業で、コロナ禍で影響を受けた非正規労働者について、求職支援制度や紹介派遣、民間会社でのカウンセリングや短期間の研修といったツールを組み合わせて支援することで早期の再就職につなげる枠組みができます。

 この事業を活用して再就職した方の処遇改善を支援するのがキャリアアップ助成金の役割といえ、補正予算では2つのコースで制度変更が行われています。

【正社員化コース】

〇人材開発支援助成金の特定の訓練修了後に正社員化した場合の助成額加算措置を新設
 有期→正社員転換は95,000円加算(無期→正社員はその半額)で他の加算措置との併給も可能です。

〇紹介予定派遣労働者の要件緩和措置を延長
 正社員転換後の雇用期間6カ月以上の助成金受給要件を、コロナ禍による離職者の紹介予定派遣(就労経験のない職業に就くもの)では、2か月以上6か月未満に緩和する措置です。もともと令和3年度末までだった緩和期間を延長して、対象者を紹介派遣を利用する求職者全体にまで拡大しています。

【賃金規定等改定コース】

 このコースは、賃金規定を改定するなどして有期雇用労働者の基本給を2%以上増額すると助成対象になります。これまで、基本給の増額対象を事業所内の有期労働者の一部に限定した場合には、すべての有期雇用労働者を対処とする場合の半額程度の助成額でしたが、今回の制度変更により、全事業者対象の場合と同額となりました。
 併せて、これまで、人数区分別に1事業所あたりの支給額としていたのを1人あたりに変更しています。

 

 人材開発支援助成金については、特定訓練コースの対象拡充、特別育成訓練コースの助成限度額引上げ等が行われています。

【特定訓練コースの対象拡充】

 IT技術の知識・技能を習得するための訓練のうち「ITSSレベル2」の訓練について、これまで一般教育訓練(OFF-JTのみ20時間以上で助成対象。経費助成率30%、賃金助成1時間あたり380円)であったものを、特定訓練コースの生産性向上訓練(OFF-JTのみ10時間以上で助成対象。経費助成率45%、賃金助成1時間あたり760円)としました。

 今回の拡充で、IT技術の知識・技能を習得するための訓練のうち「ITSSレベル2~4」が特別教育訓練、レベル1のみが一般教育訓練という形になります。

【特別育成訓練コースの助成限度額引上げ等】

 有期契約労働者を対象とする特別訓練育成コースのうち、一般職業訓練(OFF-JTのみ)、有期実習型訓練(OFF-JT+OJT)について、経費助成限度額の引き上げや、訓練受講者を支給申請時までに正社員化した場合とそうでない場合で経費助成率に差を付けるなどの見直しをしています。

 この見直しで、経費助成率は、正社員化を行い、生産性要件を達成した場合以外はこれまでより低くなり、限度額引き上げとあわせて、経費と時間をかけてレベルの高い訓練を受けさせた事業主にこれまでより手厚い給付がされる形になっています。