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令和4年度の最低賃金改定の目安について~全都道府県30円以上の増~

 8月2日開催の中央最低賃金審議会(厚生労働省所管の審議会)で、令和4年度の地域別最低賃金額改定の目安についての答申が取りまとめられました。
 この答申では、前日8月1日の審議会小委員会で取りまとめられた報告に基づき、改定の目安を下表のとおりとしました。

 ランクCの北海道は、30円の引き上げですが、仮に北海道地方最低賃金審議会での検討の結果、この額での引き上げが答申されたとすると、現在889円の最低賃金は919円に改定されます。
(目安額と異なる額での改定が行われることもあります。)
 
 
 

 昨年度の目安は、全国統一(A~Dグループ共通)で過去最高の28円の引き上げでしたので、2年連続で過去最高を更新しました。

 今回は、答申に先立つ小委員会での取りまとめが難航して、その終了が9年ぶりに8月までずれ込みました。
 また、小委員会では、労働者側と使用者側の意見が一致せず、公益委員がとりまとた上記の目安に対しても、労使ともに自らの側の主張が十分に反映されずに取りまとめられたとして不満の意を表明しています。

 とはいえ、ここまでの流れは、6月の骨太の方針2022で再確認された「全国加重平均1,000円までの引き上げを行う」という政府の方針に沿った形で進んでいます。このまま進めば、今年10月の改定後の最低賃金の全国加重平均は960円程度(現在は930円)、来年には1,000円にかなり近づき、再来年で1,000円を超える可能性が出てきます。

 実際に都道府県レベルではどうなっているかを、ランクCの北海道を例にみると、2016年以降はそれまでとは明らかに違う高い水準での引上げが続いていることがわかります。
  


北海道の2022年度は、31円引き上げの「920円」で答申。早ければ10月2日から適用。
   (8月8日北海道地方最低賃金審議会答申)

 
 このような高い水準での引き上げが続いていますから、特に最低賃金近辺でのパートや短期雇用を戦力としている企業にとって大きな負担となります。
 ただ、「賃金の引上げ➤可処分所得の継続的な拡大➤消費の拡大」という好循環を目指す政府の考え方は、揺るぎないものです。

 そして、昨年8月以降は、賃金の引き上げの前提としての生産性向上が、経済産業省関連のみならず、厚生労働省の施策や助成金においても、それまで以上に強く打ち出されている状況です。

 この先、企業によっては、その作業、その商品やサービスが本当に必要なのかといったところまで立ち入った対策が必要となってくるものと考えられます。